うがい、手洗い

ばあちゃんのくっちぐせ〜、うがい、手洗い、にんにく卵黄〜、うがい、手洗い、にんにく卵黄〜♪


にくにく卵黄を飲んでいなかったからなのか、2月はインフルエンザB型で1週間ほど寝込んでました。ばあちゃんの言う事は聞かなくちゃ!! B型と言っても、鉛筆の好みじゃなくて、血液型でもなくて、インフルエンザのB型で。さっきインフルエンザって言いましたか、そうですか。どこで感染したのかと言えば、2月にあった親戚の法事。数人がインフルエンザで欠席し、その家族も「私はインフルエンザじゃないのよ〜。コホコホコホ、ゲホホホホーッ」オバちゃん!! かなり疑わしい。


その帰りに実家へ泊まると、ちょうどその日に甥が風邪を引いたところだった。またか!! 甥はいつも風邪を引いている。そして、ほぼ同じ空間にいるはずの姉や姪を又聞きならぬ又感染で飛ばして、何故か私だけが移される。その朝は甥に熱はなかったという事だったけど、彼の体内にいるウイルスが私をロックオンしているに違いない。


モーレツに警戒して3メートルは離れた位置から、「やっ(甥)」「よっ(私)」「じゃ(甥)」「んっ(私)」と、挨拶をしただけ。これなら移るまい。


結局、甥の熱が上がったのでその日の夕方に病院へ行き、インフルエンザB型と診断された。この時、私の周囲でインフルエンザB型だったのは甥だけ。取りあえず、私は直接の接触はなかったはず。それなのに!! 翌日、実家から駅まで車で送ってもらう時に、何かよからぬ重いものが全身にまとわり着いてきており、イヤ〜な予感的中でゾクゾクと寒気がする。早い。早すぎだろう。


と、思ったら、インフルエンザの潜伏期間は2日間とのこと。昨日、今日、ぴったり!! 夏はまだしも、バカは冬は風邪を引かないんじゃないのか。しかも実家では誰も移らなかったそうだ。ホントかよ!! 帰りの電車の中で吐き気と悪寒を踏ん張り、帰宅後、お腹が空いたのでご飯をモリモリ食べるとすっかり元気になった。治った!!


そんなワケがなく、夜になってコンコンと乾いた咳が止まらなくなる。


咳がコンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、コンコン、布団叩きの騒音オバちゃんばりのリズミカルな咳の出過ぎで腹筋痛い。苦しい。


息を吸うと喉に刺激になって吸った息が全部咳で出てしまう。吸って苦しい。出して苦しい。苦しすぎて死ぬ!! 咳で息が吸えなくて死ぬ!! 酸欠の頭に新聞の見出しが浮かんだ。42歳女、咳で酸欠死!! しかも、一服盛られたかのように怠く眠い。寝るな。寝たら死ぬぞ、パンパン(頬を叩く音)。そりゃ雪山だよ。これが1日目の話。


翌日は咳に加えて、滝のようなサラサラの鼻水が300mlは出た。また大袈裟なんだから。いやホントなんだって。


鼻をかんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、かんでも、底なしに鼻水が溢れてくるのは、どうして? どうしてって、いちいちコピペしなくてもいいですか。


かみすぎて鼻がもげるかと思った。もげなくて良かった。病院へ行こうか迷ったものの、徒歩5分の病院まで行くのがだるくてめんどくさい。間違いなく風邪患者でひしめく待合室で長時間待たされて、余計に具合が悪くなりそう。市販薬を飲んでほとんど寝てた。とにかく眠い。これが2日目の話。


翌日は、ラグビーボールのようにティッシュ箱を小脇に抱えて、丸めたティッシュを両方の鼻へ突っ込み、ダムが決壊した鼻水を必死で塞き止める。滝のようなサラサラの鼻水が600mlは出た。更に倍!! この日も眠くてほとんど寝てた。これが3日目の話。


4日目の朝になると身体のふしぶしが痛くなり、熱を測ると38度5分。こりゃいかん。しかも鼻水がねばっこくなってる。仰向けに寝ようとすると、鼻の奥にたまった鼻水で塞がって苦しい。俯せになると今度は鼻水がだらだらと流れ出して止まらない。苦しい。苦しすぎて死ぬ!! 鼻水で窒息して死ぬ!! 熱でぼんやりする頭に新聞の見出しが浮かんだ。42歳女、鼻水で窒息死!!


更に熱が上がり目眩でふらつく5日目の朝。いよいよ病院へ行かなけれどダメだと思い、近所の中規模の病院へよろよろと歩いて向かう。風邪症状の診察室は分かれていて、風邪以外の診察の待ち人数が64人、風邪症状の待ち人数が20人との表示。朝イチで来たのにもう20人。1人当たり5分と見て、私の順番は1時間40分〜2時間後とみた。待合室を見渡すと、座り心地抜群の立派な肘掛け椅子が50脚くらいと、簡易食堂にあるような穴の空いたショボイ丸椅子が20くらい。これほど具合が悪くては丸椅子は無理。今日は無理。杖をついて歩くお年寄りたちに心の中でお詫びしながら追い越して、立派な肘掛け椅子へ全力猛ダッシュ。誰よりも私が元気だろう。鼻水をかみまくり、コンコンとひっきりなしに咳をしていると、私の両隣の席に座っていたお年寄りが「すーっ」と音もなく遠くの席へ移動していく。ああもう、すみません。


受付から1時間半経った頃、そろそろトイレに行きたくなる。トイレが近い哀しき中年女。こんなに鼻水が出るのにシッコも出るとは何故なのだ。が、しかし!! ここで席を離れたら、もう肘掛け椅子には座れないだろうと思うと、我慢、我慢、我慢・・・心頭滅却すれば火もまた涼し。って、そりゃ無理ー!! 銀行みたいに受付表を貰って、診察中の人の番号が分かるようにしてくれればいいのになぁ、と思いつつトイレに行って、ついでに鼻水も根こそぎかみ出して待合室に戻ると、さっきまで私が座っていた席だけが見事に空いたままだった。私の菌が警戒されてるよ!!


無事に立派な肘掛け椅子席へ戻るとすぐ、インフルエンザの検査を先にするとの事で呼ばれる。診察室とは別の部屋へ行きマスクを外すと、両方の鼻から鼻水がツーッ。「鼻水がある方が検査にいいんですよ」と看護師さん。そうなんだ!! まかせて。いっぱい出てるから。検査の棒は脳みそまで到達してるんじゃなかろうか、というくらい鼻の穴まで突っ込まれ、一緒に鼻水が飛び出した。


結局、2時間10分くらい待って私の診察になり、インフルエンザB型と診断された。発症後2日以内ならタミフルリレンザですぐ治るそうだが、私の場合はもうウイルスが回っちゃってるそうで、昨夜がピークであと2日もすれば楽になるでしょうとのこと。だーもう、2時間も待ったのに。ピーンと来たらすぐ病院へ行くべし!! インフルエンザの患者は会計も別の場所へ案内された。咳で吐き気と胃痛があったので、咳止め、胃薬、解熱剤を処方してもらい帰宅。


ところで、具合が良くなって何が驚いたってアナタ。数日間、ひっきりなしに咳をし続けお腹が上下していたので、テレホンショッピングの筋肉運動ベルトみたいにお腹が引き締まったりして〜、ムッキムキー!! などと期待していたら、寝てばっかり居たので足腰が弱って、ちょっと歩いているだけで息が切れる。たった2週間なのに。そして、この季節に1週間髪を洗わなかっただけで「古い油を吸い込んだモップ」みたいな感触だったことだ。たった1週間なのに。