天井降水帯発生中

全国各地に甚大な被害をもたらしている線状降水帯。線状降水帯とは、『次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域』(気象庁より引用)

 

ところが、気象庁も与り知らぬ新たな降水帯が、5階建て賃貸マンションの2階で暮らす私の部屋の中に発生している。どんな状況だよ! と、いうワケで、事の始まりは、数年前のGW真っ只中の猛烈豪雨に見舞われたお昼頃。屋外の豪雨が、すぐ背後から聞こえている気がするほど音が近い。前からも後ろからも激しい雨音。ステレオ放送か。

 

部屋の中でシャワーを全開に流しているくらい凄い雨音だな~、と呑気に思いながら振り返ると、キッチンの天井から雨がダーッと降り注いできていた。ほんとにうちの中かよ! 大変だ、大変だ、家の中で雨が降ってる。スゴイ、スゴイ、動画を撮らなくちゃ♪

って、ちょっと待てコラー! この部屋は5階建てマンションの2階だろうが!

緊急事態に写真を撮るのを忘れた。その後の写真。

 

ド派手な雨漏りを目の当たりに慌てに慌てるばかり。洗面器片手に右往左往の無駄な動きで、床にはみるみる水たまりが広がっていく。洗面器1個じゃ間に合わん。昭和のボロ家かよ! ちなみに今年で築39年。隣の隣が大家さんの住んでいる部屋なので急いで呼びに走った。

 

ところでこの大家さん、我が家の別の緊急事態で呼びに行った際に、車に撥ねられて5m飛ばされたがかすり傷だけだった、との武勇伝を聞かされる。多分75歳頃の話。ホントかよ! 若い頃に柔道をやっていたので、咄嗟に受け身を取ったのが良かったとのこと。いやいや、5m飛んだらフツーに死んでるんじゃ。その後、業者が来て天井に穴を開けて配管を調べたが、原因は分からず仕舞いだった。

 

それから暫く経ち、今度はなんと居室のど真ん中からも水漏れが。

なんでこんな部屋の真ん中で! ビックリハウスか、ここは。原因は4階の部屋の住人がベランダの排水を詰まらせていて、豪雨の時に溢れた雨水が屋内に流れ込み、2階のうちの天井まで水が漏れてきたという。3階はどうなってたんだ。大家さんが3階の住人に聞いたところ、寝ていて顔に水が降ってきたそうだ。ちなみに私もこの雨漏りしてきた位置で寝ているので、3階が原因だったら私の寝顔にも雨水が降り注いできたところだ。アメリカ映画の拷問シーンか! 

 

その後は屋内に水が降ってくる事はなかったものの、ジワリジワリと天井の雨染みが広がってきていた。幾度となく大家さんを呼んではみたが解決する事なく、車に撥ねられて5m飛ばされたがかすり傷だけだったよ、と言う話を聞かされる。その話はもう3回聞いたよ。

 

そして、ついにきた数日前の猛烈豪雨。またもや家の中から水の流れる音が聞こえてきた。洗面所の水が出っぱなしになってるのかな? もう、ホント蛇口が固くて、と思いながら洗面所へ行くと、天井からボタボタボターッと雨漏りが! 例に洩れずに部屋の中。ていうか、間取り的には隣の家のキッチンとうちの洗面所の境目。何がどうしてこうなった!

 

管理会社は当てにならないので私がこの謎を解いてみせる。店子の名にかけて!

最初に雨漏りがあったキッチンの端、キッチン中央、そして今回の洗面所・・・今までに雨漏りが続いていた場所が一直線に。これぞ気象庁もまだ知らない線状降水帯ならぬ、天井降水帯に違いない。

 

大家、大家早く来て。大家さん、トイレに入ってて中々出てこない。ウンコか! ベルトをカチャカチャされながら大家さんが来て、すぐさま管理会社の人を呼んでくれた。真上の部屋、上の階全室の漏水を調べた結果、原因不明。様子を見てくださいという事で放置され中。ホントに調べたのか。

 

それからも毎朝8時半と、毎晩9時前後に水漏れしてくる。多分、上の階のどこかの家で朝と夜にシャワーを浴びる人がいて、そこの配管の隙間から漏れてくるんじゃないかと思う。現在も毎朝、毎晩、10分以内の短時間は水漏れしている。昨日の朝は朝8時44分だった。寝坊したか。夜中の3時頃に水漏れしていた時には目が覚めた。トイレかな。大きなお世話だよ!

丸亀のうどん弁当の容器が活躍中。

 

小雨では雨漏りしない。傘が必要なやや強い雨でダ、ダ、ダ、ダと5〜7秒間隔くらい。豪雨の間はドラムロールの如く水滴が降り注いでくる。

 

水木◯げるの漫画によれば、天井の染みは夜中に現れる"天井舐め"という妖怪の仕業だという。舐められてるのか、うちの天井も!