旅行09 3日目、南大門と昼食

旅の3日目の続き。灼熱のかまどに迷い込んだかと思うほどの暑さに、頭の中が真っ白けになる。地獄の蓋が開いたに違いない。このままでは脳天から噴火しそう。今すぐ業務用の冷蔵庫に飛び込みたい。ていうか、冷凍庫でカチンコチンに凍りつきたい。観光している場合じゃないので、トゥクトゥク運転手に飲食店へ行きたいと頼む。



1)「アンコール・ワット」から、2)「南大門」を通って、3)「バイヨン」の脇を北へ進むと、8)「プリア・ピトゥ」近くに、屋台街のような観光客向けの食事スペースがある。トゥクトゥクに乗って、走って、降りて、全部で5分。


と、その前に通り道にある、2)「南大門」に立ち寄り。

■12:00〜12:10
2) 「南大門」South Gate (見学時間目安10〜15分) ★★★★
     
「乳海撹拌(※)」をモチーフにした、神々と阿修羅がナーガ(蛇神) を引き合う。南大門に向かって左が神々で、右が阿修羅。


(※)ヒンドゥー教天地創造神話。神々と魔神アスラ(阿修羅) が、大海から不死の飲料アムリタを取り出そうと、大マンダラ山に大蛇(ヴァースチ) を巻きつけて、その胴体を綱として引っ張り合う。ヴィシュヌ神は、大亀クールマに化身してマンダラ山を背に乗せ、撹拌の支点となってそれを助けた。かき回して乳海となった海から、アムリタが得られたという。「アンコール・ワット」の第1回廊のレリーフで、50mに渡って描かれている。


ガイドブックをざっくりと予習したはずが、見どころは写真の奥に小さく見える“四面塔”だったという事を、ホテルに戻って「地球の歩○方」を見て思い出した。うっそ、見逃した!!


と、いうワケで、別の日に立ち寄り。
          




門の内側から天井を見たところ。むわっと湿気くさい。



  
神々と阿修羅の後ろ姿はこんな感じで。



■「アンコール・トム」にある食堂長屋。
      
トゥクトゥクで観光している個人客向けの飲食スペース。1店舗24〜30席ほどで40軒くらい。料理1品が約5US$、ミネラルウォーターは1.5Lで2US$。恐ろしく暑いけど、屋根があるだけでも一息つける。北へ100mくらいの場所にあるトイレは清潔で、アンコール・チケットがあれば無料。


トゥクトゥク運転手ごとに、案内する店の番号が決まっている。どの程度のインセンティブか分からないけど、違う番号の店へ移ろうとする観光客には必死で引き止める。何とか行かせまいとするトゥクトゥク運転手と、怪訝顔で連れ戻されていく観光客のやり取りが面白いので、新しい客が連れて来られる度に観察してた。ヒマ人か!!


   
私が食べたのは「29番」の店。10日間の滞在中に、4回ここで食べた。まるっきり期待できない外観に反して(失敬!)、麺も野菜も鶏肉もかなり好き。固くて味のしない米はビミョーだったけど、調味料で炒めたものは驚くほど美味しくなる。


4回食べたうちでは、カレーが断トツに好き。もう大好き。タイカレーのようなものをイメージしていたけど、この店のカレーは全然ちがう。甘すぎず、辛すぎず、食べ慣れていないスパイスのヘンなクセがなくて、身体にスーッと馴染んでいくような慣れ親しんだ味。


ほのかに甘みのあるカレーに、ガツンと苦くてしっかりした歯応えのある野菜がゴロゴロ入っていて食感も良かった。暑さで消耗した身体が一気に回復しそう。脂肪分が少なくて、カレーを食べた後とは思えないほど、胃も口もスッキリ軽やか。毎日食べても食べ飽きないと思うくらい、この店のカレーが好きだー!! 思い出したので叫んでみました。