眼科検診

前回の目玉の話の続き。オイ、きたろう!! 一応、お約束なので。
ソフトコンタクトレンズを使い始めて、そろそろ30年が経つ。
石の上にも3年。目玉の上にも30年。ウマイ!! 座布団3枚持ってきて。


メガネとコンタクトレンズの処方指示書を出してもらう際に、「角膜内皮細胞」の検査を受けた。角膜内皮細胞というのは、角膜の内側にある細胞のこと。ミツバチの巣板のようなハニカム構造で、角膜の水分量を調節してくれる。出生時の細胞の数は3000個/mm2あり、加齢により徐々に減少していく。成人では2500/mm2以上が正常値、1500-2000個/mm2で要注意、1000個/mm2以下になると失明の危険もある。1度減った細胞は2度と再生しないそうだ。コワー!! 消滅した細胞の空間は、残った細胞が大きくなる事で隙間を埋めていく。この埋めてくれちゃうおかげで、視界に濁りが出てくるまで減少に気付かない。


そんな話は聞いた事がないよー!! と思っているアナタ。これは、ソフトコンタクトレンズを長年使い続けていたり、1日の装用時間が長い人が心配する話。眼鏡、ハードコンタクトレンズ使用の人は問題ない。


ソフトコンタクトレンズを装着していると、角膜に供給される酸素の量が少なくなる為、通常の老化より早く内皮細胞が減ってしまう。最近のソフトコンタクトレンズは酸素透過性が高いが、現在までに20年以上使い続けてきたような人は、リスクが高くなると聞く。ひと昔前の角膜に負担の掛かるレンズを使っていただけに心配なのだ。「20年を過ぎたらハードに変えた方がいい」とか、「角膜の限界が30年らしい」とか、長年ソフトレンズを使ってきた人たちは、目玉に覚えのある噂にビビらされてきた。


角膜内皮細胞の事は以前から知っていたけど、目玉の上にも30年の私は1度も検査を受けた事がなかった。激減していたらどうしよー!! 内皮細胞が1000〜2000個/mm2でレーシックが不可、1500/mm2以下でコンタクトレンズの使用を止められる。1500/mm2以下になると白内障の手術が受けられなくなり、1000/mm2以下ならかなり大変な状況だ。なんてこった。ピーンチ!!


検査には「スペキュラマイクロスコープ」という、角膜内皮観察解析装置を使う。
限られた眼科にしかないという機器ではないようだけど、今まで通った眼科にはどこにも置いてなかった。どっちだよ!! 白内障手術を実施している眼科ならあると思うので、検査したい方は眼科で確認してください。私の細胞は確実に減っている気がするので、この度は積極的に探して受診した。


常用タイプのソフトコンタクトレンズより、使い捨てレンズや、ハードコンタクトレンズの方が目が負担が少ない。常用タイプというのは、1日、2週間、1ヶ月など規定の日数で交換せず、だいたい寿命1年のレンズを使い続ける。こればっかりは個人の目玉の状態と装着感の好みで決めるしかない。


私は過去に、ハードコンタクトレンズを2年間、2週間交換レンズと1日使い捨てタイプをそれぞれ数ヶ月間使った事があった。どれも目玉に合わなくて、結局常用タイプのソフトコンタクトレンズに戻してきた。どこの眼科でも、1日使い捨てのレンズが角膜の負担が少ないと勧められる。勧められると買いたくなくなるんだよなー。そういう話じゃないですか。そうですか。2週間交換タイプは使用方法を守らない人のトラブルが多いそうだ。2週間て中途半端だから。ホントか。


以前、「何歳くらいまでソフトコンタクトレンズを使えるのか」眼科で聞いた事があった。角膜に問題がなければ80歳でも大丈夫らしい。そうなんだ!! でも、目がちっこくなって入れづらそうだ。角膜内皮細胞の減少より、最近はドライアイで使えなくなる人が多いと言う。めんどくさくなってメガネに戻す人とか。1日使い捨てタイプのレンズの装着時間を5時間くらいに減らし、メガネと併用するのが目の負担が少ない。結局は個人の目玉の状態次第というわけで。


一般的な眼科検診の後、角膜内皮細胞の検査。どきどきする〜。時々、目玉の中の方でぐぅぅぅぅ〜っと鈍痛があるし、この上下巻に苦しめられた去年に、内皮細胞の500個くらいが死んでた気がするんですけどー。



大辞林に引けを取らない厚み


眼科検診でお馴染みの、顕微鏡を覗くと気球が見える屈折検査機器と同じような見た目。オレンジ色の丸い光を見て数秒後。ディ○ニーランドの「スペースマ○ンテン」の最初の上り坂みたい〜、と思っているうちに撮影終了。乗った事のない人に絵を書いときました。



蛍光ペンがオレンジしかなかった。緑色の蛍光ライトが、正面から後方へ次々と流れていく感じ


さてさて、検査結果が気になってしょうがないんですけど、どうなの? どうなの? 先生!!


左が2474個、右が2499個、全く問題ないとのことでした。パン、パーン!! 脳内クラッカーを鳴らしてみました。


「使い捨てではないソフトレンズを30年使ってこの数値なら、この先も使い続けて大丈夫でしょう。正しく使っていますね。」と、先生。いや〜、照れるなあ。褒めてないですか。そうですか。眼圧は12.3、右12.4で正常値、眼底検査も異常なし。涙の分泌・蒸発も気になるほどではないとのこと。まだ暫くはソフトコンタクトレンズでイケる。


初診料、メガネとコンタクトレンズの処方せん料、検査費用など、窓口で支払った診療費が約2,500円。角膜内皮細胞の検査だけが明細になかったので、料金は不明。単体で調べる事はなく、他の検査に含めるようなものかも知れない。ともかく、私の目玉は今のところ大丈夫でした。パン、パーン!!