名古屋へゴー!! 後編

今回、名古屋のビジネスホテルを調べていて、「朝刊無料」や「コンビニ」「禁煙ルーム」等と並んで、ほとんどのホテルの設備の欄に、わざわざ『洗浄器付き便器』が記載してあるのに驚いた。なんと、ウォシュレットってアピールポイント? 痔なのか? ビジネスマーン!!


毎朝ウンコポーン!! の私は必要ないけど、私が泊まった「ホテルルートイン名古屋東別院」もウォシュレットだった。便座前に説明書きがあり、使う前に便座横のボタンを押して、一度水を温めておかないと、冷たい水が出てきてしまうと書いてある。そりゃ、痔人間は悶絶もんだろう。知らないけど。最初っから温水を出るようにして欲しいじゃん? などと思いながら、チェックインして初めてシッコしようと、便器に腰を降ろした瞬間、あまりの冷たさに出かかったシッコが引っ込んだ。冷た!! うっそ、便器の蓋に座っちゃった? (経験者、これは冷たい)


ウォシュレットだから何も考えないで座ったけど、便座が温かくない。なんで!! 冷たいよ!! ウォシュレットよりも、便座を温かくしてくれよー!! まったく、男の人はウンコの時だけだからいいけど、こっちはシッコの度に、腿の裏から尻にかけてUの字に冷えきって、どうなってんのコンチクショーだ。


で、名古屋2日目。この日は「明治村」と「犬山城」を観光予定で、7時に起きて、風呂に入って、400円のホテルの朝食を食べてのんびりしてる間に、いつの間にやら9時になってしまい、大慌てで出発。前日はほぼ1日中雨でガックリきたが、この日は快晴。うれしー!!


前日の夜に知ったのだが、土曜日と日曜日と祝日と毎月8日に使える、地下鉄と市バスが乗り放題で600円の「ドニチエコきっぷ」というのがあった。地下鉄の最低料金が200円だから、3回以上乗ればお得!! 早速、最寄りの駅で「ドニチエコきっぷ」を購入し、途中まで地下鉄で移動、ペコペコとやたら湿気た音を出すベルがドアの上にある名鉄線へ乗り換え、約1時間で「犬山駅」到着。ここからバスで行くのだ。遠いよ!!


終点「明治村」の1つ手前のバス停を過ぎてから、急に狭い上り坂になり、右へ左へ右へ左へ右へ左へ右へ左へ、曲がりに曲がりながら、約20分で到着。


明治村」は約60棟の歴史的建造物を移築した屋外博物館で、入場料は1,600円。乗りもの1日券(800円)とセットで買うと2,200円になり、200円お得!! これで、レトロな村営バス(15分置き)、京都市電(30分置き)、蒸気機関車(20分置き)が乗り放題、乗り合い馬車だけは500円で別料金。こういうお得計算に弱い私は当然セット券を購入し、初めてで良く分からなかったので、まもなく発車しますよーの呼び声に村営バスに飛び乗った。これは、運転手のダジャレ混じりの案内を聞きながら、全ての建造物の脇を通り抜け、敷地の1番奥にあるフランク・ロイド・ライトが設計した「帝国ホテル」の中央玄関前まで走るコース。


全部の道を通ったんだから、方向音痴の私だって建物の位置関係を把握したと思われ (当然迷った)、のんびりと見学しながら、歩いて入口まで戻って行こう、ご飯を食べて2時間もあれば充分なんじゃーん? ・・・と、半ば施設を小バカにした計画だったが、しょっぱなの「帝国ホテル中央玄関」からしてカァッチョエェェェェェ!! いやーん、「江戸東京たてもの園」みたいなショボイの想像してた。ここは全然違う。ラベルが違ーう!! オヤジかよ、私。もう写真撮りまくり。1つ1つじっくり見たくなり、犬山城へ行くのは止めて、気が済むまでいる事にした。ていうか、全ての建造物を見てまわるモデルコースが、約7kmで4.5時間とパンフレットに書いてあった。侮りがたし、明治村!!


ゆっくり見る事にしたので早速昼食、の前に、おやつワゴンを発見「食道楽のコロツケー」。入力ミスじゃなくて、コロツケー。3種類あって1個150円。牛肉のコロッケにしたら、缶のデミグラスソースが衣の中に詰まったような恐ろしい食べ物で、夕方になってもゲップで込み上げてきて腹が立つ。おのれ、コロツケー!! これはすぐにも取り返さなくては(?)と、洋食屋「浪漫亭」へ。


スパイスがなかった時代のカレーがお勧めとポスターにあり注文。これが素晴らしく美味しかった。カレーというより、野菜をグズグズになるまで煮詰めたスープのよう。果物と野菜の甘さが濃縮されて、脂などの余計な味がしない。シンプルなのに深くて感動。明治村へ行ったなら是非!!


敷地の奥は「川崎銀行本店(展望タワーになっているのだが、一番いい場所の窓が小汚い)」「大明寺聖パウロ教会堂」「小那沙美島灯台(中には入れない)」「宮津裁判所法廷(建物外から覗く)」など。「金沢監獄中央看守所・監房」は、建物が六角形で山小屋みたいに小洒落てた。これなら入りてー。ホントかよ!! という人のために、「明治の監獄体験」が出来る。廊下を挟んで6部屋ずつ並んだ独房の中で、これぞ煎餅布団というペッタンコな布団や、シッコがはみ出そうな小さな便器がセットされている2部屋の中へ入れた。


敷地の1番奥まで行きSLで敷地中央まで移動。時間がない人は、そのまま市電に乗り換えて、入口へ戻れる。村営バスで全ての建造物を車中見学しながら敷地奥へ→SLで敷地中央へ移動→市電へ乗り換え入口へ戻る、というコースが、短時間で乗り物に全て乗って、建造物も見られるようになっている。ほー。


SLで敷地中央へ移動。この辺りには「小泉八雲避暑の家(現在駄菓子屋)」「呉服屋(重要文化財)」「宇治山田郵便局(ちんまり並んでる私書箱が素敵)」「聖ザビエル天主堂(ステンドグラスが美しい)」など。敷地内のアップダウンも激しいため、尻は痛いし、腰は痛いし、尻は痛いし、腰は痛いしで、たいして歩いていないにも関わらず、あちこちガタガタ。こんな運動不足野郎のために、足浴がある。


料金は1回100円で、入口の箱へお金を入れる。いやー、山の上だから晴れてるのに寒かった。尻は痛いし、腰は痛いし、足は疲れたし、さーさー早く早く、靴下脱ぎ捨てて、浴槽へちゅぷーん・・・って、ぬるいのかよ!! 良く見たら、どこかから湯が湧き出るワケでなく、浴槽に溜めたお湯が冷めるに任せるシステム。なんじゃこらー!! 余計に寒くなり、とっとと出た。くそー、10円にしときゃ良かった!! ダメですか、そうですか。後編で終わるつもりが、次回へ続く。