2008年の映画いろいろ、本いろいろ
■42本しか観ていないのに、ベスト3というのも何ですが・・・
1)「ミスト」
血みどろホラーにされがちな設定を、荘厳なオブラートでくるんで上手く映画化。原作以上に「キングらしい」ラストがいい。
2)「永遠のこどもたち」
厳しすぎる展開にこてんぱんに打ちのめされたが、じんわり温かく哀しい余韻が後をひく。
3)「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」
大真面目なストーリーにサクサク入ってくるギャグ、スプラッタ、銃撃戦のコントラストが絶妙。
劇場で観て良かった大賞)「落下の王国」
豪華絢爛の色彩の洪水は圧巻。中盤まではいまひとつでも、クライマックスでお釣りがくる優しいファンタジー。
金返せコンチクショー大賞)「ジャンパー」
原作を台無しにする主演のバカップルに怒り心頭。これは無かった事にして撮り直して。
内容を全て忘れた大賞) 「スパイダーウィックの謎」
何一つワクワクハラハラする場面がないことに驚く珍品ファンタジー。
ヘタクソでどん引き男優賞)「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」ベン・バーンズ(カスピアン王子)
動かなければ完璧だが、一言しゃべった瞬間、ボンクラな表情と演技に頭を抱えたくなる。果たして第3章は大丈夫なのか!? 何事もなかったように別の俳優にして。
■44冊しか読んでいないのに、ベスト3というのも何ですが・・・
1)「凍」沢木耕太郎 新潮社 2005年9月
極寒の地へ放り込まれ、ページをめくる手がみるみる冷たくなっていくこと請け合いの傑作ノンフィクション。
2)「ウォッチメイカー」ジェフリー・ディーヴァー 2007年10月 文芸春秋
“シリーズ史上最も手強い敵”を相手に、いい加減しつこいくらい畳み掛けるクライマックスも健在。
3)「骸骨乗組員」スティーヴン・キング 扶桑社ミステリー 1988年5月
S・キングのマイベスト15に入る面白さだった、中編「霧」だけで元が取れる(短編5篇はハズレ)。
番外)「オフシーズン」ジャック・ケッチャム 扶桑社ミステリー 2000年9月(1981年)
容赦のない殺戮描写のつるべ打ちに、社会的責任のある人気作家には描けない面白さが炸裂。