12月鑑賞の映画

『ミラーズ』★★★
オリジナルは未見。期待感高まる設定からみるみる遠ざかっていく底の浅い脚本と、「24 -TWENTY FOUR-」のジャック・バウアーと代わり映えしないキーファー・サザーランドにサスペンスが台無し。鏡の向こうの“存在”も、スゴイんだか頭が悪いんだか、何をどうしたいのかがワケ分からん。


永遠のこどもたち』★★★★★
PG指定もなくホラーではないけど、10回くらい心臓が止まりかけて、20回くらい椅子から飛び上がりかけた、ホラーテイスト母性愛サスペンスのダーク・ファンタジー(意味不明)。奇跡などという甘っちょろい救いはなく、厳しさに打ちのめされ、ほろ苦い幸福の余韻が後をひいて切なくなる。


『WALL・E ウォーリー』★★★★★
セリフを排し孤独と羨望に大人ゴコロを締めつける前半が秀逸。人間を描く後半も好き。○○○○ロボなのに殺し屋の如しイヴのパワーに大笑い。


地球が静止する日』★★★★
アンタ、“4400”の1人でしょ!? な宇宙からの使者の登場シーンから静かで美しい映像にうっとり(4400の元ネタがこの光の球)。人類ぽくないキアヌ・リーヴスと、知的なジェニファー・コネリーがハマリ役。至極地味なので歳末イチオシの超大作を期待するとガッカリする可能性あり。ラストにもうひと捻りあれば。


『D-WARS ディー・ウォーズ』★★
コレはスゴイ。唐突な場面の連続に脳内補足が間に合わず、激しくツッコミたくなるご都合主義に思考が停止。LAで怪物が暴れ回る場面と、ドラゴンウォーズなのに大蛇対決となるクライマックスは興奮。色々と思う事はあるが、主人公が無事に家に帰る事ができたのか気になる。鑑賞した人同士で盛り上がること必至で、この脱力感は★5つの破壊力。ある意味、必見。


ブラインドネス』★★★★
ありきたりのパニック・ムービーとは違う、“目が見える、目の見えない人々。でも、見ていない”という寓話。失明の原因や明確な結末を求める人には肩透かしの可能性大。映像的に限界ギリギリのほぼ原作通りの施設内と、外へ出てからのバランスが悪く、どうしても駆け足感が拭えず。日本人同士の会話に字幕を入れるのは勘弁してほしい。