ネタバレ劇場 4〜5月鑑賞の映画オチのみ

※あらすじとオチのみ。
1) 相棒 -劇場版- 絶体絶命! 東京ビッグシティマラソン42.195km
2) スパイダーウィックの謎
3) NEXT‐ネクスト‐
4) 紀元前1万年


『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 東京ビッグシティマラソン42.195km』
[監]和泉聖治 
[脚]戸田山雅司 
[音]池頼広 
[出]水谷豊/寺脇康文/鈴木砂羽/高樹沙耶/岸部一徳/木村佳乃/西村雅彦/原田龍二/松下由樹/津川雅彦/西田敏行 
2008東映 [上映時間] 117分


必ず、追いつめてみせます。


元テレビキャスターの死体が鉄塔に吊るされる事件が起こる。時を同じくして、衆議院議員片山雛子(以下、木村佳乃)の事務所に警告の爆弾が届き、議員と面識があり(※)護衛の要請を受けた警視庁の窓際部署・特命係に所属する杉下右京(以下、水谷豊)と亀山薫(以下、寺脇康文)は、木村佳乃の移動中を狙ったラジコンカーに載せられた爆弾を阻止。


(※)木村佳乃と厚労大臣(本田博太郎)との不倫スキャンダルを追っていた院内紙記者(今作も登場西村雅彦)が、秘書の判断で雇った暴漢に襲われる。事件が明るみになれば自分はまずい立場になるという木村佳乃の「独り言」に、秘書は警官の銃を奪い自殺。別件で殺人を犯し水谷・寺脇に追いつめられた本田博太郎木村佳乃は見限り、アリバイのなくなった本田博太郎は逮捕。死の前に投函した、事件の経緯を記し判断を委ねる秘書の手紙を読んだ、木村佳乃父の親友で元法務大臣(今作も登場津川雅彦)は公表を決意するも、党のために慎重な判断を求める木村佳乃の「囁き」で手紙を破棄。その後、西村雅彦は木村佳乃の使いっ走りになる。


ドラマ版にゲスト出演していた原田龍二(警部補)から、処刑リストというサイトの存在を知った水谷・寺脇は、元テレビキャスターの遺体発見現場に残されたチェスにまつわる落書きを見て、他にも3人の被害者が告知されていたのと同じ方法で殺されていた事を突き止める。被害者や木村佳乃には事件前に本仮屋ユイカが面会に訪れていた。


警察庁長官官房室長(目の下のたるみが恐ろしい事になってる、岸辺一徳)に手を回して、敏腕弁護士の松下由樹ががっちりガードしている本仮屋ユイカと父親(以下、西田敏行)に会う事ができた水谷・寺脇は、西田敏行の息子は、5年前に退去勧告を無視し治安の悪い(架空の)国に残り、自己責任と国民に罵倒され、政府に見放され武装集団に射殺された人物だったと知る。死んだ4人の人物はそれぞれが息子の軽卒な行動を批判する発言をしていた。それだけで!! 息子をボランティアに誘った先輩(以下、柏原崇)が処刑サイトの管理人だと知った本仮屋ユイカが、密かに思いを寄せる柏原崇の犯行を止めようとしていたが、水谷・寺脇に助けを求める。


水谷豊は柏原崇とのネットでのチェス勝負に勝ち、その棋譜が彼の次の犯行を示す、東京ビッグシティマラソンのコースだと気づく。水谷豊のチェス盤が透明で、パンフレットのコースとピタリ同じ大きさというスゴイ展開。そして、マラソンに参加するという水谷の元妻高樹沙耶と、寺脇の妻で新聞記者の鈴木砂羽には何も言わず、マラソン当日。殺す気か!! 処刑サイトの管理者パスワードが簡単なのであっさり解いた水谷は、柏原崇の真の目的が「外務省が抹殺したSファイルの存在」だと知る。そして、爆弾が仕掛けられたと思われる場所へ寺脇が全力疾走するも、爆弾はない。


本仮屋ユイカが「兄と先輩の元バイト先へ行ってみる」という唐突な事を言いだし、水谷・寺脇も急行。水谷が鋼鉄の扉を開け中へ入るとロックされてしまい、本当はバカなんじゃないかと思ったところで、青酸カリで苦しんでいる柏原崇と、泣いてすがっている本仮屋ユイカを発見。泣いてないで救急車を呼べ。そして泣く演技がヘタクソすぎだ。水谷豊はそこに西田敏行のクセであったマドラーに巻き付けるシュガー袋と、3分後にセットされた爆弾を見て、2人で床の穴に飛び込み、しょぼい爆発がちゅどーん!!


ラソンの主催者である元総理大臣(平幹二朗)の挨拶会場へ、ボランティアを装う西田敏行が拳銃を持って現れ、水谷・寺脇が逮捕。拳銃に弾がこめられていない事で確信した水谷が、西田敏行と対面。息子が殺された途端にマスコミの報道も、国民の嫌がらせもなくなった西田敏行は事件を忘れた国民を許さず、裁判で息子の死に関わると思われるSファイルの存在を明らかにするため計画し柏原崇が実行。爆薬はどこから手にいれたのか、細かい事が気になるハズの水谷豊も追求なし。西田敏行胃がんで残り半年の命を削り犯行に及んだが、警察上層部より更に上の圧力により取調べが長引き、そのまま昏睡状態へ。


外務大臣だった亡父と、当時の総理大臣だった平幹二朗が抹殺したSファイルを、西村雅彦に1千万円渡して手に入れた木村佳乃が緊急記者会見を開く。5年前の西田敏行の息子人質事件で、『息子が拉致されたのは外務省が退去勧告した日の「2日前」だった。自己責任と政府に見放された息子は、何も知らなかった』と公表。おしまい。



スパイダーウィックの謎』 -The Spiderwick Chronicles-
[監]マーク・ウォーターズ 
[原]ホリー・ブラック「スパイダーウィック家の謎」
[出]フレディ・ハイモア/サラ・ボルジャー/メアリー・ルイーズ・パーカー/ニック・ノルティ 
2007米/パラマウント [上映時間] 96分


その世界は、すぐそこに・・・


離婚した母親に連れられ、ニューヨークから森の奥にひっそりと建つ屋敷に引っ越してきた姉マロリー(サラ・ボルジャー)と、優等生のサイモン、反抗児ジャレッド(フレディ・ハイモア1人2役) の双子。叔母が精神病院へ入院して以来、手つかずのまま放置されていたスパイダーウィック家の屋敷には、蜂蜜とトマトソース缶が山と積み上げられていた。


父を慕い状況を受け入れずに反発していた反抗児は、板で塞がれた食品用リフトを見つけると迷わず中へ。屋根裏部屋に上がるとそこは、叔母の父で80年前に行方不明になったアーサー・スパイダーウィック(デビッド・ストラザーン) の書斎で、勝手に引っ掻き回し1冊の古い書を見つける。そこには“決して読んではならない”という警告のメモが添えてあり、反抗児が封をブチッ!! 浦島太郎なら一気にジジイになるとこで、その瞬間、屋敷を中心とした森が真の姿を現す。その書は叔母父が森に潜む妖精たちの観察記録を記した妖精図鑑だった。


本の封印が解かれたと知った妖精シンブルタックは、警告を無視した反抗児に激怒し凶暴な緑色の姿へ変身。ハルクかお前は。ハルク妖精の怒りを鎮める方法も妖精図鑑に書かれており、蜂蜜を与えると元へ戻り状況を説明。妖精の生態を記した妖精図鑑が極悪妖精マルガラスの手に渡ってしまえば、妖精たちの命が危ない。この屋敷には叔母父が施した結界により手下どもも入ってはこられない、と言ってる側から何も知らず結界を越えた優等生が、極悪妖精の手下で悪の妖精軍団に拉致されてしまう。


なんとか助け出した反抗児は優等生に説明するが、妖精がそう望まない限り人間には姿の見えないため信じてもらえない。やがて、妖精を信じるようになった優等生と姉は反抗児と協力し、妖精図鑑の処分を試みるが図鑑は燃やす事が出来ない。叔母に話を聞くため、優等生を自宅に残し姉と反抗児が精神病院の叔母の元へ向かうが、このバカは図鑑を持ってった。


病室で妖精と楽しくおしゃべりしていた叔母は、自宅から妖精図鑑を持ち出した反抗児に驚いた。そりゃそうだ。結局、役に立つ話は何一つ聞けないばかりか、数枚のページを極悪妖精の手下に持ち逃げされ、その中には結界を解く方法も書かれていた。自宅に残っていた優等生は、極悪妖精の手下が苦手なトマトソース爆弾を大量に用意。3人は図鑑の指示に従い風の精に連れ去られた叔母父にも会いにいくのだが、会う事は会えたがこれも何一つ情報が得られない。


結界が解かれる直前に母親が帰宅し、一家は力を合わせてトマトソース爆弾で悪の妖精軍団は全滅。離婚原因を父親から説明してもらうよう母親から言われていた反抗児は、助けを求める反抗児からの電話に訪ねてきた父親が、自在に変身できる極悪妖精だと見抜き、妖精図鑑を持って屋根へと逃げる。極悪妖精に家族を殺された恨みを持つ、ビビリ屋で鳥が大好物の子豚顔妖精ホグスクイールの姿を見つけた反抗児は、妖精図鑑を投げ捨て、極悪妖精が鳥に変身し図鑑へ向かって急降下。子豚顔妖精は目の前に飛んで来た鳥を丸飲みにして復讐を果たす。解決。


母親や姉弟と絆を深めた反抗児は、父親には既に新しい家庭があると知っても傷つかない。叔母を自宅へ迎え入れた日、叔母父が風の精に連れられやって来て年老いた娘と再会。叔母父はこの世には留まれないため、叔母は叔母父の暮らす世界へ行くと言い、生き別れとなった時の娘の姿に戻って2人で空へ。おしまい。



『NEXT‐ネクスト‐」-Next-
[監]リー・タマホリ 
[原]フィリップ・K・ディック
[脚]ゲイリー・ゴールドマン、ジョナサン・ヘンスレー、ポール・バーンバウム
[製][出]ニコラス・ケイジ 
[出]ジュリアン・ムーア/ジェシカ・ビール/トーマス・クレッチマン/ピーター・フォーク 
2007米/ギャガ [上映時間] 95分


彼には見える、2分先の未来が――。


自身に関わるわずか2分だけの予知能力を持つ男クリス・ジョンソン(ニコラス・ケイジ) は、ラスベガスのクラブで地味なマジック・ショーを行う日々。友人はカクカクと歩いてなかなか前に進まない、リアルロボコップのようなジジイだけ・・・と、このジジイがなんとピーター・フォークで驚いた。


テロリストグループが核爆弾をロサンゼルスのどこかに仕掛けたという情報を掴んだFBIのカリー・フェリス(ジュリアン・ムーア) は、2分間ばかり未来が分かったからって何をどう阻止するつもりなのか、クリスの特殊能力を利用しようと考えた。そして、クリスの予知の中で唯一例外だった、2分以上いつかは分からない未来に2人が出会う事を予知していた、運命の女性リズ(ジェシカ・ビール) を利用し彼を連行。時を同じくして、テロリストの下っ端チームは計画の邪魔となる…とは信じていなかったがボスがうるさいので、クリスを殺害すべくリズを誘拐する。


リズに関する事だけは2分以上予知できるクリスは、彼女が駐車場で爆死するニュース映像を予知しFBIに協力を決意。恐るべし記憶力で駐車場に停まっていた全ての車を思い出し、テロリストのナンバープレートを捜索。アジトを突き止めS.W.A.T.が突入。あらゆる2分後の状況を分身の術の如し予知して回避し、別の状況で殺される運命となったリズを救出。ところが、クリスの脳裏に違和感がつきまとい、核爆弾が爆発、爆風が全てを飲み込む――。


目覚めると、リズと運命の出会いを果たして一夜を共にした朝。ええええええーーーーーーーーーーー!!
クリスは彼を捕らえるため画策中のカリーに連絡。未来は確定したものではなく、選択に応じて変化していく。
リズに置き手紙を残し、初めて自分と会うカリーと対面したクリスは協力に応じ、彼女の車に乗り込む。おしまい。
ええええええーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! ここで!! なんで!! うそー!! と茫然自失のエンディング。



『紀元前1万年』-10,000 B.C.-
[監][製][脚]ローランド・エメリッヒ 
[製]マイケル・ウィマー マーク・ゴードン 
[脚]ハラルド・クローサー 
[出]スティーブン・ストレイト/カミーラ・ベル 
2007米/ワーナー [上映時間] 115分


誰も見たことのない世界は、「過去」にあった。


紀元前1万年。マンモスが大地を闊歩し、人類が狩猟生活を送っている時代。両親を謎の襲撃者に殺され、1人で森に居たところを仲間に迎え入れられた、青い瞳を持つ美しい少女エバレットと、少年デレーが初めて出会った日、巫女バアさんの予言を聞いた部族長だったデレーの父は仲間を捨てて失踪する。それが青い瞳の娘の伝説の始まりだった。


数年後、部族を襲撃した謎の男たちによって、エバレット(カミーラ・ベル)が仲間とともにさらわれる。デレー(スティーヴン・ストレイト)は愛する彼女を救うため、部族長ジジイ、青年、少年の3人の仲間とともに旅立つが、一刻も早く取り戻したいという彼の軽卒な行動で青年と少年が捕まり、部族長ジジイも重傷を負う。今にも死にそうだったがジジイは恐ろしく治るのが早く、2人で追跡続行。デレーは大きな穴の底で大木に挟まれ動けないサーベルタイガーを救い、2度目に出てきた時には何故か小さくなっていたが律儀なヤツで襲ってこなかったため、デレーは伝説の勇者と誤解され、同じく謎の男たちに仲間を連れ去られたさまざまな民族を率いる事になる。


川を船で進んでいく謎の軍団より先回りすべく、方角も分からないくせに灼熱の砂漠を選んだデレーは危うく全滅となる危機を乗り越え、謎の軍団より後に目的地に到着。ピラミッドが立ち並ぶ遥かに進んだ文明の存在に驚愕する。ここは自分を“神”と偽る者が支配し、謎の軍団がさらってきた者たちが奴隷として酷使されていた。神はデレーのお父ちゃんだね!! と思ったが関係なく、デレーを救うために父親が命を犠牲にするような事もなく、とっくに死んでいて出番もない。


デレーと部族長ジジイが内部を探った帰りに敵兵に後を尾けられ、気づいて振り返った時には尾行者との間が100mくらい離れていたはずが、次の瞬間には部族長ジジイと尾行者が闘っているという恐ろしい編集。油断して刺された部族長ジジイは、部族長の証である白い槍をデレーに託し死亡。捕われていた奴隷たちと、デレーが率いてきた戦士たちが一斉攻撃を開始し、マンモスが大暴れしただけで敵陣総崩れ。デレーはピラミッドから自分を見下ろす自称“神”を、槍の一投で串刺しにする。恐ろしいほどあっけない。


エバレットに一目惚れの謎の襲撃者のリーダーは、デレーの元へ走るエバレットに矢を放ち、エバレット死亡。村でデレーの帰りを待つ巫女バアさんの命のひと吹きでエバレットの意識が戻る。恐ろしい事に、このとってつけたようなオチが青い瞳の娘の伝説らしい。亡父の失踪が飢えに苦しむ部族の安定を考えての事だったと知ったデレーは、父が持ち帰る予定だったとうもろこしの種を受け取り栽培、狩猟民族から農耕民族となる。おしまい。