全身筋肉痛

甥と姪の通う小学校の校庭で、毎年11月の休日に1日、お祭りがある。
保健教育委員会、PTA地区委員会、各地区青少年指導員、成人教育委員会、ボランティアの父兄などが、餅つき(大人気)、焼き鳥(モーレツ人気)、カップめん(なぜに、ここでカップめんを食う? というくらい人気)、うどん、赤飯、チヂミ(なんで?)、スーパーボールやヨーヨーすくい、空き缶積み上げ競争などをやり、農協青年部が野菜を出品(安くて大人気)する。


で、先日。母親から「お父さんが、みかん販売(本業ではなく趣味で作ってるもの)で出店する事にしたから、手伝いに来てくれ。」と電話が。予定を聞いてから申し込めーつうのに、私がヒマだと思ってるでしょ? お母ちゃん!! ていうか、こういうのは大好きなので、任せとけ!!


とはいえ、お父ちゃんと私の2人では絵ヅラが寂しく、義兄は仕事、姉と姪には父兄に面が割れており恥ずかしいと断られたため、一緒にやろうよ〜と甥を誘い込み、母も加わって4人体勢に。で、前日。あとは売るだけ〜、の準備万端になっているとは思わなかったので早めに実家へ行くと、ある程度の数のみかんは用意されていたが、ハサミと籠を手渡されみかん畑へゴー。ここからなのかよ、父ちゃん!!


収穫後、モーレツな勢いでヘタの処理をして、テキトーに拭きまくり、3品種を大きさ別に4つに分類。袋詰めにして1袋100円で売ると言う。Lが3個、Mが5個、Sが6個、SSは両手つかみ取りで50円。某スーパーでみかんの価格を見たら、そんな感じだったらしい。趣味で作ったものなのに強気だよ、父ちゃん!! 早速、もっと安くした方がいいと説教してやり、Lが4個、Mが6個、Sが7〜8個で話がまとまった。


それからは、父、母、私の3人で、ひたすら袋に詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、詰めまくり、日が暮れる前になんとか詰め終わったが、指先は黄色くなって、両手が100才のバァちゃんみたいに荒れ果てた。くぅー。


そして、当日。朝6時に起きて、ババシャツとズボン下(ももひき)を着込んで、8時に軽トラへダンボールを積み込み、校門からリヤカーで売場へ運び、8時半から開店準備。販売は10時半から12時半までの2時間だ。寒いぜ、コンチクショー!! おまけに、袋詰めしていなかった箱が3箱も出て来たため激焦りで、甥と姪と3人で大急ぎで詰めて、詰めて、詰めて、詰めて、またもや詰めまくり。9時半から全員参加の「団結式」があったが、他の店もそれどころではなく、時間になっても、放送しても人が集まらず、結局、各店1人でいいから来てくださ〜い、とお願いしていた。忙しいんだよ!!


なんとか間に合って開店直前、小学校の時に1番仲が良く、7年ぶりに会った友達から声を掛けられ驚いた。うっそ、すんごい偶然、久しぶり〜〜〜〜〜。これがなんと、彼女は、私が「みかんを売ってるって聞いたから。」と来たそうだ。なんで知ってんの、コワー!!


実家近くで暮らす彼女には中1と小六になる息子がいるのだが、甥や姪とは学年が違う。いやもう、どこからそんな話を聞いたんだ。すると「友人から、○○(私)のお姉さんが妹が手伝いに来ると言っていた。」と聞いたそうだ。恐るべし、ママ友ネットワーク!! どんな繋がりなんだ。後で分かったところによると、彼女の姉の友達が、私の姉のママ友らしい。もう何がなんだか。他にも小学校の同級生が何人も来ていた。ひとしきりおしゃべりして、「ところで、みかん美味しい?」と聞くので、食べ慣れている私は気にならないが、普段、家のみかんを食べていない「姉が食べたら、震えるほど酸っぱかったって言ってたよ。」と教えておいた。いいのか、そんなの売って!!


困った事に販売開始の10時半には、いきなりの人だかり。頼むから試食してから買って!! 試食してから買う人はいいが、買ってから試食する人も多く、ハラハラし通しのまま、開始早々、飛ぶように売れてしまい、つかみどりは10人くらい並んでる。ホントかよ!!


私は袋売りを担当しながら、横目でつかみどりの様子をチェックしていると、ガッポリ取れそうな手の大きな男性はサックリ掴んだだけで、うっそ、それだけでいいの? な遠慮がちで、取れそうにないポッチャリ手の女性の方が、鼻息荒らしのやる気まんまんで、腹を壁にして、胸で抑え込んで、一瞬だけ持ち上げてエイヤーッとカゴに放り込んでいた。コワー!! あまりのガッポリぶりに父が「お腹は使わないでください」と注意しまくる始末。ふぅ、詰め放題100円にしようかという話もあったが、やらなくて良かった。


少しして姉が様子見に現れた時も混雑していたため、姉が試食用に皮をむいて、むいて、むいて、むいて、それを姪が食べて、食べて、食べて、食べて、むいて、食べて、むいて、食べて・・・って、みかんを1個食っとけ!! このサクラ効果(?)が良かったのか、2時間でどうかなぁ、売れ残りを持って帰るのがめんどうだなぁと心配したが、コンスタントに売れ続け、なんとキッカリ2時間で完売。帰宅し計算したら、26,150円の売り上げ。うっそ、すげー!!


帰り際に母親が「横浜農協音頭」の歌詞が書かれた手ぬぐいをくれた。“きゅうり歌えば、なすびが踊る。農協音頭で、シャシャンがジャン♪” このフレーズが1番から3番まで必ず含まれている。う〜ん、シャシャンときて、シャンではなくジャンとくるあたりが、さすが横浜だ。って、なんじゃそらー!!