北海道6 ベルトも外れる3日目編

登別から千歳、札幌を通り過ぎ、カクンと曲がって夕張を「確認」し富良野で休憩、美瑛でグルーッとUターンして、札幌市内まで戻ってきたこの日の走行距離は「いったいどのくらいでしょう? クーイズ」がガイドさんによって唐突に始まり、100円以上1万円以下の景品を掛けて、にわかにバス内が賑やかになった。全然分からーん。


この時とばかりに、ダイソー地図夫が地図をめいっぱい広げて、ものすごく細かく計算を開始。張り切ってるよ!! 凝り性だよ!! いやいや、このくらい真剣にやってくれれば、ガイドさんも嬉しかろう。ちなみに、100kmなのか500kmなのかも分からない私は、カンニングして「420km」と書いてガイドさんに提出。その後、チラリと見えたダイソー地図夫、もしくは妻の答えは530kmだった。かー、531kmにしときゃー良かった。果たしてその距離は!? 答えは最後に。


先に普通プランの宿泊ホテル「札幌東武ホテル」に到着。温泉プランの人たちは、定山渓温泉の「ホテル鹿の湯」(追加3800円で夕食付き)まで、ここから1時間くらい掛かるらしい。1泊目と3泊目の両方とも温泉プランにすると6980円と割安になっていて、10組くらいが温泉プランだった模様。


で、たまたまバスを降りた場所に近いホテルの入口が、回転ドア(自動ではない)しか見当たらず、ないわきゃーないけど他の入口を探すのも面倒な、私のような横着者ばかりなもんだから、回転ドア順番待ちでツアー客大行列!! オマケに私が回転ドアの中に入った途端に、せっかちな年寄りたちがどんどん、どんどんと入ってきてギュウギュウの満員に!! 無理、無理、無理ー。アンタたちゃードアが回らないよ!! 入りすぎなんだよ!!


まだ4時半と早いので、観光観光、チェックインして荷物を部屋に放り投げて、すぐさま出掛けた。4日目に札幌近郊の観光へ行くつもりでいたんだけど、やっぱり小樽も行っとこうってんで、急遽、小樽観光のオプションに申し込んだため、この日の夜しか札幌観光出来ないのだ。で、札幌っちゃー、時計台。ホテルは大通り公園から近く便利で、時計台の内部見学(200円)が5時00分までなので猛ダッシュで行き、日が沈む前に外観写真を撮る事が出来た。


いつも見る時計台を斜めから撮影した、周囲にそびえ立つビルが写らないための、ホント「ここしかない角度」に2段高い「撮影スポット」が用意されていた。いやもう、親切です。年寄りが1組いただけで、フラフラしながら段に登っていて、見ているこっちはハラハラしっぱなし。ジーさんジーさん、無理して上らなくても!! 通りの反対側のビルの2階でも撮影出来ますと書いてあったので行ってみると、ここからだと後ろのビルが入ってしまって全然ダメ。


時計台に来たのは3回目で、9年くらい前に来た時には工事中で中に入れなかったので早速中へ。1階は資料展示室。2階は長椅子がズラーッと並んでいて、文字盤が展示してあるくらい。なんつーか、建物正面から見ると6畳くらいっきゃない感じなのに、意表を突いて広くてビックリ。そんな狭かないだろよ。


のんびりしてる時間はないので、ザーッと見て回って、急いで北海道庁旧本庁舎テレビ塔へ行き、何だかツアーを離れても大忙し。が、5時を過ぎた頃から途端に寒くなり、急性・寒くてどうでもいいよ病(暑くてどうでもいい病もあり)となり、札幌駅に3年前に出来たという「JRタワーT38」の展望台(700円)へ行ったものの、夜景は諦めて日暮れの景色を30分ほど満喫して降りた。展望台にある男性トイレは、ガラスに向かってシッコするように便器があるらしい。楽しそー。女性トイレは普通のトイレだった。詰まんないよー。


夕食は「グルメWalker」で決めたジンギスカンの店「しろくま」へ。徒歩10分足らずの「すすきの」まで歩くエネルギーもなくなり、地下鉄南北線で移動。2駅で200円。碁盤の目のような札幌市内の住所はもの凄く分かりやすくて、何とかって川と大通り公園の交差点で東西南北が決まり、通り1本が1丁、2ブロックで1条、西2丁目なら川から西に2本目の通り、南4条なら大通り公園から南に4プロック目という感じ。こんな説明でいいのか!?



しろくま」の住所は南6条西3丁目なので、大通り公園から6ブロック南、川から西に4本目の通り。いやもう簡単、簡単、何故か目的地ではない方へ導かれてしまう、方向音痴の私だって分かるよ・・・ってないし!! 何度もそのブロックを往復したのに見つけられないし。ちょっと、ちょっと、店が潰れちゃってんじゃないのー? 店に電話してみると人が出た。どこにあるんだよ!!



近くに何が見えるかと聞くので、目の前のビルを見上げて「ソープランドですっ!! 」(なんたって、それが1番目立ってた)・・・とはさすがに言えず、その辺に見えるビルの名前を言うと、まったく分からないときた。アンタ、近所じゃないの!? で、「ソープランド見えますかー? そこを曲がって左ですからー」との案内。やっぱりそれが目印!? これから「しろくま」に行く人は、南6条西3丁目の交差点のソープランドを左に曲がって、次の角を左に曲がってすぐの「ジョイフル札幌ジャスマック1番館」ビルの1階へどうぞ。


しろくま」はカウンターが9席あるだけのちんまりした店で、金曜日の7時頃に入ったら客がおらず、いきなり不安。マトン、ラム、メニューにないというレバー、ミノを各1人前注文。ラムは好きでも(香港で食べた小羊肥は感動するほど美味しかった)、ジンギスカンは東京でも食べた事がなくてどうかと思ったけど、どれもあっさりして柔らかく、レバーがメチャクチャ美味しくて感動。でも、レバー以外はフツー?


いつの間にやら店内満席で、レバーを1人前と、ご飯1杯、モヤシ2人前を追加注文。ここで何がどうしたか、ジンギスカン鍋の向こう側に溜まっていた油に、肉を入れてみたくなり(なんで? いやもう聞かないで)、試しに肉を1枚入れた瞬間、火柱がゴーーーーーーーーッ!! ファイヤー!!


あー、びっくりした、あー、びっくりした、あー、びっくりした。こっちも驚いたが、店員の2人も一瞬、なにしたの? 顔で目が点になって固まったものの、何も見なかった事にして肉切り作業を続行。いやもう、油の中に肉を入れてはいけません。しないよ!!



お通しが1人100円、マトン、ラム、レバー2人前、ミノ、ウーロン茶2つ、ご飯1杯、モヤシ2人前で、合計5350円。満腹まで食べたら破産するのでこの辺りで切り上げた。で、会計するため、足下に置いていたバッグを取ろうと屈んだ瞬間、腹の辺りで勢いよく「ブチッ」ゲッ!! ベルト切れた!? そのままの体勢で固まる事2秒、いくら何だって切れるわきゃーないので、何事もなかったように会計を済ませて店の外へ出てシャツをめくると、最後の砦である1番ゆるいベルト穴にしていたにも関わらず、ベルトの長さを調節して噛ませていた留め金(?)が、腹圧に耐えきれずに外れてしまった模様。あちゃー。いやもう、腹回りがTシャツで隠れてて良かった。危うく、公衆の面前でベルトがパーンと切れた(ように見える)トコだったじゃん、もー。恐ろしい事に帰宅して1週間が過ぎても腹回りはこのままで、体重を計ってみると1kgくらい減ってるんだけど、ベルト穴4つ分の腹の中身はいったい!?


冒頭の走行距離クイズの答えは、な、なんと440km。惜しい!! ピタリ賞はおらず、前後10km以内だった3人が発表されていた。「500km以上書いていた方もいましたね、はははー」と、ちょっと小バカにしたガイドさん。アンタそりゃ、1番頑張ってたダイソー地図だよ!!