北海道4 モジャ添乗員迷走編

ツアー客の自己紹介はなかったんだけど、どこから来ているのかガイドさんが聞いてきた。驚いた事に東京から参加していたのは、40人中たった6人だけ。神奈川、千葉もほとんどおらず、聞いたガイドさん自身ビックリの、謎が謎を呼ぶ在住県アンケート。クレジットカード企画(後にcoopでも募集していたと判明)のツアーだけに、果たしてどんな遠いとこから!? ワクワクー!!


結果は、群馬、岐阜、静岡、山梨、栃木、茨城、長野と関東近県からだけで、飛行機で羽田に来るような参加者はおらず、なにげに残念。いや何となく。そうそう、みんなが「群馬県です」「岐阜県です」と都道府県で答えているのに、ダンゴ夫婦だけが「信州です」と言っていた。都道府県だ、ちゅうのに!! 確か前にも知人の長野県人がそう言っていたような。その「信州」へのこだわりは何なの? 長野県人ー!!


そんなこんなで、途中、遠回りをして「洞爺湖」を確認(下車観光しない有名地では、ガイドさんが窓から確認してくださいと言っていたのだ)し、次の観光地「有珠山」へ到着。寒っ!! ここに来たら急に寒くなった。疲れ顔ヤング夫婦はダウンコート着てるし、おしゃれさんはサーモンピンクのショールでお洒落に防寒してるし、年寄りたちも昨日とは違う厚手のジャケットを着ているし、ゲーッ、寒いとこー!?


早速、集合写真を撮る事になったのだけど、昭和新山を背景に入れるための雛壇を、下から見上げてビビリまくり。これに上がるの!? ダメダメ、年寄りばかりなんだから、そのまま川の向こうに行っちまうよ。って、私が上がるのか!! そうは言っても、参加者40人の中で推定7番目に若い私が1番上に上らないワケにもいかず、どしゃーん!! と雛壇が後ろに倒れる光景が目に浮かんで、コワイ、コワイ、コワイー!! なんでもいいから早く撮って。中段の人、静かに上って。年寄り、早く座って。


寿命が縮む思いの集合写真を撮り終わると、2時半から自由散策となり、4時にロープウェイ乗り場から50mほどの駐車場に停めてあるバスに、各自で戻る事となり解散。オプションのロープウェイ(1300円)に申し込んでいたツアー客はモジャ添乗員の元に集合。乗り場にあった温度計を見たら4度。寒いワケだよ。で、2時45分に山頂へ向かう便に乗り込んだ。乗っている時間は3分、ロープウェイは15分間隔、バス駐車場は乗り場からすぐ。ココを覚えといて。


2時48分山頂、到着。山頂は震えるほど寒かった。いやもう、薄着で来るところじゃないです。山頂で1度案内するとモジャ添乗員が事前に言っていなかったので、のんびり写真を撮っていたら、とっくに看板前で集合時間の案内を始めていて、3時5分にロープウェイ乗り場前に来てくださいという。4時にバスに戻ればよくて3分で下りられるのに、なんで3時5分強制!? あと15分っきゃないじゃん!!


昭和新山がどこか訪ねた年寄りに対し、モジャ添乗員はキョロキョロして「え〜と、どこでしょうかね〜」。あれだよ、目の前だよ、私が教えてやるよ!! 「海ほたる」に行った時にツアー客に聞かれて「これは日本海です」と堂々と案内したバスツアーの添乗員もいたけど、ある意味モジャの方が潔いぞ。いやいや、そんな事よか、いくら何でも早すぎるので聞き間違えたのではないかと思い、モジャバカ(ついにバカ呼ばわり) に3回も時間を確認したのだけど「駐車場が遠いので」と、自信満々に3時5分を譲らないモジャ。遠かないよ。ロープウェイを降りてすぐだよ。


300歩譲って4時15分の下りに乗るとしても、乗り損なう可能性があるほど観光客がいるワケでもないのに何故5分!? 乗り場で10分も待ってんの? 疲れ顔ヤング夫も「なんで5分なんだろう」と困惑顔。そりゃそうだろうよ。アンタも言ってやりなよ。あまりにしつこく時間の確認をしたせいか、解散後にモジャが私の方にやって来て「30分の下り便に乗ってくれればいいですから〜」と急に弱気顔。バカ? バカなの? モジャー!!


無駄にイライラしながら気を取り直して見て回っていると、手がかじかんじゃって、デジカメの電池マークはみるみる減ってくし、何だかモーレツに寒くて写真を撮っているどころじゃなくなり、建物内へ避難。一旦、温まってからもう1度外へ出てみたものの、展望台へ続く道が雪で塞がれていたため引き返そうとして、展望台にオバちゃん3人の姿が!! スゴッ!! この雪山を登って行くとは。観察していたら降りて来る途中で「ころんだー」と大きな声で大笑いしながら戻ってきていた。恐るべし、オバちゃん。


で、散々文句ブータレてたわりに、寝たら死ぬほど寒いので15分の下りに乗って戻ることにした。何気に腹立たしいので、5分には行かずに15分ギリギリに行ったんだけど、みんなはちゃんと5分に来ていた模様。そして、相変わらずモジャ添乗員が下に降りたら案内すると言わないので、降り口の近くにあった、過去日本で起きた噴火の映像や写真が展示してある、「噴火体験室」にツアー客らが次々と入っていってしまい、気づいた数人の人だけに4時にバス集合と案内。それだけ!?


この日は全員同じ「登別プリンス石水亭」温泉ホテルに宿泊。ホテルの冷蔵庫には何も入っていないという事で、すぐ近くの「大黒屋」というみやげもの屋で20分お買い物。みんな酒とつまみを買う、買う。ここの2軒隣に「からくり閻魔堂」というのがあって、5時のからくりを見るようにガイドさんが言うので、5分前から全員待機。それほどのものじゃないチンケな雰囲気が漂う中、カメラを構えて待つと、5時にシューッと煙が出て来て、閻魔がガオーッと恐ろしい顔に切り替わる仕掛け。ふぅ、確認しました。顔出し看板でもちゃんと顔を出して写真撮影。


チェックインした途端に部屋に荷物を放り込み、温泉へ急行。モジャバカのせいでイライラしたので、早く温泉に入らなくちゃ、皺が増えるよホントに。温泉は100人は入れそうなほど縦長に広く、露天風呂も3つあってゆったり気持ちよかった。夕方から冷たい雨が降り出したのでビミョーに濡れたけど、幸せー。


で、ポカポカで部屋へ戻ると、モジャバカが廊下で待ち構えていて仰天。ストーカーか!? みんなに問題がなかったか聞いて回っているという。「問題はお前だよ」と言ってやりたいのをグッと堪えて、観光時間が短かったとだけ言っておいた。いやもう、添乗員が部屋まで聞きに来るなんて初めてだ。


6時半になったので夕食会場へ。案内にはバイキングとあったのに、1人ずつ料理が並んでいたため、別館と本館を間違えていた事に気づいたのだけど、同じツアーの年寄り夫婦は、止める間もなく案内された知らない添乗員の元へ行ってしまい、ま、すぐに気づくだろうと思っていたのに、結局、夕食の間に来なかった。食べちゃったの? 年寄り夫婦ー。


バイキングはお弁当コロッケや「香ばしく焼けております」と書いてあるのに、焦げ目1つない真っ白けな串焼きなど恐ろしい内容で、3泊とも温泉プランのダイソー地図夫の「食わせてやっている」に思わず納得の貧相さ。ダイソー地図、至言!! 中国人団体客の女性が、浴衣着てあぐらかいているわで、大変な事になっていたりして、でもまあ、ここは温泉があったから、ご飯は出るだけでね。ツアー客の合い言葉は「なんたって、3万円」だから。


そうそう、部屋のテレビをガチャガチャ(リモコンでも気分はガチャガチャ) 替えていたら、3チャンネルでアダルトチャンネルを見られるようになっていてぶったまげた。前の人がお金を入れていた残りかも。いやもう、温泉て感じ(意味不明)。