のどちんこ直撃

いやー、長野県人は頑固だから。何だそりゃ。
知人の長野県人がこのブログを読んでいると小耳に挟んだので一言書いてみた。


この冬、初めての風邪をひいた。
土曜日は喉の痛みと咳だけだったので、市販の風邪薬を飲んだのだけど、やけにシッコが近くて、昨日一昨日と夜中にシッコで目が覚め、今朝もやたらシッコが出て、なんだかもう便所ばかり。頻尿!? てかもう、薬の副作用ってやつ!? いやー、取っておいて良かった説明書。飲んでいた薬の説明書を読んでみると、えーと「排尿困難」になった場合、服用中止らしい。排尿困難っつーか、排尿楽々? 排尿頻繁? 排尿近々? 困難ってどんなー!?

声もかすれてきたので、今日からは「こんばんは、森進一です」も言わないと。なんで?
そう言えば、毎年、風邪の季節になると「今年の風邪は胃腸にくるんだって」って言う人がいるけど、毎年、何度も風邪を引きまくりながらも、胃腸にきた試しのない身としては、胃腸にきた本人から話を聞かせろよと小バカにしたもんだった。

が、しかーし!! 昨日の夕方から唐突に吐き気がきて、恐ろしく気持ち悪い。来た、来た、来たよ、胃腸に!! いや、腸にはきてないか。来たよ、胃と膀胱に!! だからシッコ近いのか。これが今にも吐きそうなほど気持ち悪いのに、腹が減って腹が減って、ぐーぐーきゅーんきゅーん鳴る始末、まったく何があっても腹が減るとはこの事だ。
結局、吐き気より食欲が勝り、吐いてもいいから食っておこう、と少しだけ食べたら、食べている間だけ吐き気も多少治まった。恐るべし、食欲!!

今朝、喉の痛みが酷くなったので、開院時間キッカリにいつも行く耳鼻科へ行って来た。ここは患者の平均年齢70才、バーちゃんバッグ(センスめちゃくちゃな手下げかばん)率 女性患者のみで9割、杖持参率4割、5本指くつ下率1割、という小さな診療所で、先生もアンタが病院へ行った方がいいよ、と思うほどのヨボヨボじーさんなんだけど、待ち時間が少なくて済むので気に入っている。会計など、診察を終えて待合室に戻った途端に呼ばれるほど早い。

さすが年寄り朝が早い。いつもは患者が1人居るか2人居るかというくらい空いている待合室が、老人会の会合のように混んでいた。誰かがやって来る度に、必ず待合室にいる誰かが話しかけるという、お知り合いな様子。新しく70才くらいのバーさんが来て私の隣に座ると、さっそく大バーさんが近寄ってきた。

バーさん 「○○さん(大バーさん)、お元気そうじゃない」
大バーさん「それが、昨日、倒れて救急車で運ばれたんだよ〜、はっはっはーー。今日は鼻水が出るからさ」

って、大丈夫なのかよ、大バーさん!!
にわかに大バーさんの病状が気になって会話に集中してみると、大バーさんは空いている椅子にも座らずに、朝から出る鼻水話に自分で受けていた。てかもう、取りあえず座りなよ大バーさん!! で、鼻水話から唐突に、今年は老人会の会費を払っていないのだが、来年のカレンダーは欲しいから、今から2ヶ月分支払えば、カレンダーは貰えるだろうかと相談しはじめた。そんなにカレンダーが欲しいのか、大バーさん。しかも、隣のバーさんが役員なのかと思えばそんな事はなく、「どうかなあ、今月の一泊旅行は行かないの?」と、話はトンチンカンな方向へ横滑り。会費も払ってないのに、旅行は行けないだろうよ。隣の隣に座って会話に参加してるバーさんも、ツッコんでやってくれよ。

そんなこんなで、バーさんが何故倒れたのか分からないうちに、私の診察の番になってしまった。チッ。
で、喉の奥の壁に綿棒で薬を塗ってもらったんだけど、これがもう弱った喉に直撃、ウエーーーッ!! 一気に胃酸が上がってきてしまい、「出かける直前に食べたリンゴが、すりおろしリンゴで出るー」と、ほんの一瞬の間に、すりおろされたリンゴが宙を舞う映像が脳裏を過り、こんなところで走馬灯体験。そりゃ死ぬ前だ。

いやもう、吐かなくて良かった。まさに危機一髪。ダメだよジーさん先生、今年の風邪は胃と膀胱にきて喉も弱ってるんだからさー。と、いうワケで、今年は私がみんなに「今年の風邪は胃と膀胱にくるよ」と言っとこう。