ヴァンダボー!!

唐突ですが、ずっと勘違いしてましたシリーズ第1弾。ジュディ・オングの「魅せられて」。
チャラララ〜ラララ、チャラララ〜ラララ、ラ♪  に続くあの英語のところ、子供の頃“ひんにほんひにふろむひ〜エイジア〜女は海〜♪ ”などと、両手を広げながら、果てしなくテキトーに歌っていたあの最期の部分、今の今までアジアだと思ってた。これがアナタ!!

正しくは、Wind is blowing from the Aegean 女は海〜♪

って、アジアじゃないじゃん、エーゲ海!? かー、もう、エイジアじゃないよ、発音はエージャ。アジアから風が吹いてどーすんの。まあ、だからどーしたってなもんだが、いやー、エージャって歌ってたか? ジュディ・オング〜。

気を取り直して、テレビ東京の「木曜洋画劇場」が面白い。じゃなくて、放送予告CMでの宣伝コピーが面白い。本編はお金出してまで観ようと思わなかったものや、有名どころが出演しているわりに、作品名すら聞いた事がないような、デンジャラス臭漂うB級ばかりなのだけど、毎週、1回限りの放送のためのコピーが傑作なのだ。

さすが我が道を突き進むテレビ東京、選ぶ作品もマニアックなら、そのコピーも他の局じゃ言わない事を叫んでくれる。数ヶ月前に放映した『EXエックス』の時などは、「クールにキメるぜエスケイプ、こいつらマジハンパねぇ〜〜〜〜〜〜(絶叫)」と、勢いだけのさっぱり分からないコピーに、毎日のようにテレビ東京を観ては、宣伝を楽しみにしたほどだ。これぞ木曜洋画劇場効果!!

そんなワケで、前々からヘンな韻を踏む宣伝コピーに心惹かれていたけど、放映1900回突破記念で3週間前から始まった全4回「闘魂祭」では更に暴走!!

第1弾「フレディVSジェイソン」ホラー映画界のババ対イノキ!

いきなり人間じゃないところから責めてきて、ババVSイノキを持ってきたこの心意気。これほど本編を観たくなるCMもないが、見どころはオッパイだけ。

第2弾「レプリカント」これが究極! ダブル・ゼータ・ヴァンダム!

「ダブル・インパクト」では双子を演じたヴァンダムが、レプリカントではクローン対決。で、悪のヴァンダムと、善のクローンヴァンダムとの闘いに、ゼータを持ち出す強引さ。しかも、『どっちが勝っても、ヴァンダボー!! 』と、ヴァンダボーときた。いやもうスゴイ、素敵、サイコー!!

第3弾「追撃者」猫パンチの痛みに耐えろ、スタローン!

猫パンチとは、これまた古いの持ってきた。てかもう、言っていいのか? テレビ東京。これはスタローンとミッキー・ロークが出演しているのに、聞いた事もない映画で、予想通り最初のカットで駄作を予感。凄まじく退屈な映画だったものの、「ハンパなチャラ坊はスタローンに土下座」のコピーは一生心に残るリズム感。これは私の「輝け! 今年のコピー大賞」決定。

そして、来週(28日)、闘魂祭の締めとなる第4弾は、異色の潜水艦サスペンス「ビロウ」で、コピーは「暗い冥府の深海で、聞こえる叫びはローレライ! 」。さすが、どんな大作にも動じない器の大きさよ。ホントか。まったくもう、闘魂祭に潜水艦モノを持ってくる意味不明さが、木曜洋画劇場のいいところ。デヴィッド・トゥーヒー監督の「ピッチ・ブラック」はかなり私好みだったから、この映画も観たかったんだ。「ビロウ」では、米軍潜水艦が撃沈された英国船の生存者を救助、その後、見える敵(独軍)と見えない敵(怪現象)への恐怖で、「地獄の深海デスマッチ!!」へと雪崩れ込む模様。相変わらず強引だ。

ためしに、テレビ東京の映画放送状況を見てみた。 新聞を取っていないので「ぴあ」の番組表(7月23〜28日)によると、金土日は1本もなし。そして月曜日から連日『午後のロードショー(13時30分〜15時30分』を放送している。これがまたすごい。25日月曜日「スポーン」、26日火曜日「スモール・ソルジャーズ」、27日水曜日「スフィア」、28日木曜日は「スーパーガール」ときた。「スポーン」と「スモール・ソルジャーズ」は好きだけど、まったくエライもん集めてきたものだ。しかも木曜日は、『午後のロードショー』で「スーパーガール」、『木曜洋画劇場』で「ビロウ」、深夜26時30分から「昭和残侠伝・死んで貰います」と1日に3本という張り切りよう。

そして、益々エスカレートしていく「木曜洋画劇場」の宣伝コピー。もう楽しくて楽しくて、テレビ東京放映の映画は目が離せないよ。