腹オセロ

前々から“ヘソ回り”が痒かったのだが、毎日痒いというワケでもなく、いや、痒さが数日続く時もあったものの、大抵は夜だけで、どうも原因が良く分からない。これはもう、それ程ひどい反応は起こらないけど、ビミョーに身体に合わない食品があるのではないかと思っていた。

それがここ最近、 朝から風呂から寝ている最中まで痒く、それこそ“ウキー”とサル化するほどの落ち着きのなさっぷり。市販のクリームを塗り込んでも、いまひとつ効果なく、いつの間にやら掻いた跡が茶色く色素沈着し、すっかり小汚い腹になる始末。それも何故かヘソを挟んで斜め上4センチ、斜め下4センチという正確さ。茶丸と茶丸で挟んで、ヘソをひっくり返せそうなくらいで、腹オセロかよ!! と自分の腹にツッコミたい。

いくら何でも、この腹はマズかろうと、ついに皮膚科へ行って来た。診察室へ呼ばれ椅子に座るなり、ぼよんと弛んだ腹を見せ「すんごい痒いんです」と説明。先生は触らずとも原因が分かったようで、「あーあ」と一言。え? なになに?

なんと、原因は金属アレルギー。えええ!!? ソレってアクセサリーとかじゃないの?
実は私はそれほど酷くない金属アレルギー持ちで、ピアスと腕時計には注意してた。それがヘソの斜め上下4センチに金属って・・・

そう、斜め下の原因はジーンズの内側、ジッパーの左にある鉄ポチ!! この8ミリの鉄ポチか、チキショー!! そして、斜め上の方はベルトのバックルで、最近はこのテの患者が多いらしい。ベルトはそのままはめている分には肌に当たらないが、前屈みになると確かにユルんだ腹肉、ヘソ斜め上4センチに当たってる。うがー!!

「最近の若い子は、シャツを中に入れないからねぇ」と先生。

いやもう、最近の若い子ではないけど、確かにシャツは中に入れてない。バックルなど金属が古くなってくると、 腹にかいた汗に溶け出し、アレルギー反応が起こるそうだ。そういえば私は、シャツをめくって腹の汗をタオルで拭くほどの汗かき。しかも、最近はローライズばかりで、おパンツ(下着)も腹まで布がない。

塗り薬を出してもらい、それを毎朝晩塗り込みつつ、腹に当たらない細めのベルトを購入。更に、っていうか、これが一番大事で、 肌着を着用。これがもう「クソアヂーのに!! 」と汗をかき放題なのだが、また痒くなってサル化すると困るので仕方ない。腹回りだけ布があればいいんだけどなぁ。あ、腹巻き!!? ・・・アンタそりゃ、もっと暑いよ。

そして数日。これがもう、みるみる治って驚いた。
原因不明のヘソ回りの痒さに悩んでいるあなた!! 肌着だ、肌着、肌着を着るべし。