袋のシブり店員VSロール泥棒

私が利用する某デパート食料品レジにいる店員Aは、買ったものを入れる袋のサイズをピッタリ計算するプロだと思う。他の店員の場合だと、デパートだけあって持ち手がしっかりした立派なビニール袋を、それも2重にしたものを用意し、おまけにもう要らんというのに、更に薄手中袋までよこしてくる。当然、不要な分は返しているが、この程度の買い物量で、どれをどう入れればこんなに袋が要るというのか、毎回のように謎だ。

それが、この店員Aだけは、入りきらないとしか思えない袋しかくれない。

毎回「こんな小さい袋で入るかよ!!」と思うのだが、これが驚くほどピッタリ収まってしまうのだ。ああもう、今、目方でドンをやっていれば!!

小1枚で入る量なのに大2枚もくれる店員もどうかと思うが(先日の店員、ある意味ビックリ)、テキトーに袋に入れてしまう私としては、入らずに途中で詰め直す事もあって、店員Aに「ギリギリすぎなんだよ!! 」とツッコミたくなる時もしばしば。

そんなワケで、この店員Aがレジに入っている時は、別のレジに並ぶようにしていたのだが、久しぶりに見かけたので、そのレジの1つ手前のレジに並んで、店員Aのレジ袋さばきを観察してみた。

レジに並んだ年配の女性は、買った物に乗せられた中サイズの袋を見るなり“こんなショボい袋に入るかよ!! ”と内心思ったようで(多分)、お金を払った時点で「もう1枚袋を下さい」と要求。甘いぞ、それで入るんだから。

すると店員Aは大きな袋を1枚出して、最初に出した中サイズの袋をキッチリ回収していた。さすがだ。もう1枚くれと言われたのに手抜かりなし。自分の会計そっちのけで観察しただけあって、相変わらずのシブり姿を堪能出来て嬉しい。

そして最近、店員Aの敵とも言うべき人物の存在が発覚。安売りのスーパーで買い物し袋に詰めようとすると、ロールで設置してある透明袋がない!!? 周りを見渡しても1つも見当たらない。おいおい、ここまで来てなきゃ困るだろ。無いなら無いで、売り場のビニール袋のトコに書いとけ!! 汁もんをどーすんだ、コラ!! と考えていると、貼り紙がしてあった。

「透明ビニールをロールごと持ち帰るお客様がいらっしゃいますので、撤去させていただきました。必要な方はレジまでお申し付け下さい。」なんですとー!!

シャーーーーーーーーッ、と勢いよく引っ張って、何枚も持っていくオバさんは見たことはあったが、まさかロールごと持ち去る人がいたとは!!

私は新聞を取っておらず、たまに使いたい時がある時は、某スーパーのワレモノ包み用に置いてある新聞紙を2枚くらいずつ持ってきていた。しかーーーし!! 私が新聞紙をチョロチョロと、遠慮がちに持ち帰ってる時に、透明袋を根こそぎ持って行ってしまう無法者がいたなんて許せん!! しかも、この台はレジのすぐ側なのに!!? なんて大胆!! 恐るべき、早技!!

撤去するくらいだから、何回か持って行かれたに違いない。あーあ、シブり店員Aがここの店員だったらーー。2人の対決を想像するだけで、惜しくなってしまう私である。