ネタバレ劇場「ライラの冒険 黄金の羅針盤」

だいたいのところを思い出してオチまでテキトーに書いているあらすじです。

ライラの冒険 黄金の羅針盤』-His Dark Materials : The Golden Compass-

[監][脚]クリス・ワイツ 
[原]フィリップ・プルマン「黄金の羅針盤」 
[出]ダコタ・ブルー・リチャーズ/ニコール・キッドマン/ サム・エリオット/エヴァ・グリーン/ダニエル・クレイグ 
2007米/ギャガ・松竹 [上映時間] 112分

彼女は、救うかもしれないが、滅ぼすかもしれない。

“われわれの世界と似た世界であるが、多くの点で異なる”、パラレルワールドのイギリス、オックスフォード。ここでは、“ダイモン”と呼ばれる、その人の魂を生き物の姿に現した、まんま分かりやすい守護精霊が寄り添っており、ダイモンと人は命を分かち合い、一人ボケツッコミ状態で語り合える親友でもある。


ダイモンは少年期には姿が変わりやすく、大人になり人格が定まると最終形態が決まるという。ていうか、てんとう虫やら、クモやら、ネズミやら、ダイモンが小動物だった場合、うっかり誰かに踏み潰されたら即死じゃん!! と心配したが、取りあえず、他人のダイモンに触れる事は“最悪のタブー”だそうだ。蚊取り線香で失神!! ハエ叩きで圧死!! ゴキブリに殺虫剤をかけたら殺人犯!! ゴキブリはいないですか、そうですか。


で、ジョーダン学寮で暮らす、利発でお転婆な12歳の孤児ライラ(ダコタ・ブルー・リチャーズ/ダイモンはオコジョだったりネズミだったり)は、学寮長室へ忍び込んでいて偶然、北の国から戻って来た冒険家の叔父アスリエル卿(ダニエル・クレイグ/ダイモンはユキヒョウ)を毒殺から救う。一人だけカッコいいユキヒョウなんか連れて、ズルイぞコンチクショーだ。彼はダイモンを持たない人間が暮らす別の世界(こっちの世界)と、なんつったか“ダスト”とかいうキラキラについて調査を深め、この世界を牛耳る宗教“マジステリアム(教権)”にとって脅威となっていた。あー、もう話がワケ分かんなくなってきた。ってもうかい。


好奇心旺盛なライラは、再び北の国へ向かうアスリエル卿に、自分も連れて行ってくれるよう頼むが、子どもはお勉強しとけ!! と置いてけぼりを食らい、そんなライラに興味を示す、べらぼうに美しいコールター夫人(ニコール・キッドマン/ダイモンはゴールデン・モンキー)は、一緒に北へ旅に行こうと誘う。ドレスも猿も金色で美貌もキンキラキンだ。


その頃、ジプシャンや身分の低い者の子どもたちが行方不明となる事件が相次ぎ、ライラの親友で食堂の下働きの息子ロジャー(ベン・ウォーカー)も、ジプシャンの少年とともに姿を消してしまう。いやいや、そんな物騒な時に夜に子どもだけで、ひと気のない裏道を歩いちゃいかんだろう。コールター夫人のダイモンが、ジプシャンの子どものダイモンの首をキューッ!! と絞めていたのだが、町中ではゴブラー(人さらい)の仕業との噂が広まっていた。まったく、ダイモンを連れ歩く世界は危なくてしょうがない。


ロジャーを見つけ出す事を誓うライラが、コールター夫人のゴージャスな飛行船で北へと旅立つ日の朝。えーと、ロジャーの行方を知る手がかりがないのに、何で北の国へ行くんだっけ。ともかく、こっそりライラの部屋を訪れた学寮長は、アスリエル卿が寄贈した真実を指し示す“黄金の羅針盤”を「どんな時でもお前を真実に導いてくれる」とライラに手渡す。なんで? これは世界に6つしかなく「誰にも見せてはいけない」そうだ。ちなみにナボナくらいの大きさで、子どもが隠して持ち歩くにはビミョーにでかかった。


一足先に北の国に着いたアスリエル卿は、1人で雪山をザクザク進んでる真っ最中、サモエード族というのに追いかけられ、びっくらこいて逃げ出した。取りあえず、ダイモンはユキヒョウなんだし少しは抵抗するのかと思ったが、あっさりとっ捕まって連れ去られた。


叔父がそんな事になっていると知らないライラは、自分を思い通りに従わせようと強いるコールター夫人の本性に気づき、彼女の部屋のゴミ箱の中にさらわれた子どものリストを発見する。そういうもんは燃やしとけ!! おまけに、羅針盤は年中無休で隠しとけというのに、コールター夫人のダイモンに奪われかかり、すんでのところで奪い返しライラは窓から逃亡。このバカは死んじまうよ!! と思ったら、飛行船はどこかの町で停泊中だった。いつの間に!! コールター夫人の部下たちに追われるライラをジプシャンが助ける。彼らは失踪中の子どもたちの手掛かりを求め、ライラを追ってきていたのだ。はて、なんでライラを?


ジプシャンの船に乗せてもらったライラは、教えられた通りに、探したいものを思い浮かべて羅針盤の針を動かし、さらわれた子どもたちが、北の国の施設に幽閉されていると知る。結構、簡単だ。オックスフォードへ戻り、マジステリアムのメンバーから、ライラこそ「魔女が予言した羅針盤を読み解く人物に違いない」と聞かされたコールター夫人は、そんなワケないじゃんと一蹴。敵がこんなマヌケでいいのか。


ライラの行方を探し、機械でできた2匹の“探索蜂”が放たれた。ライラがボサ〜っと羅針盤を持っていたため危うく奪われかかるが、羅針盤が大きくて持ち上げられない。いや、ライラを探しに来たんじゃなかったか? そうこうしている間に、ジプシャンによって1匹は空き缶に閉じ込める事に成功するも、1匹に逃げられた。逃げられたが、別に誰に報告するでもなくそれっきり。


ライラが羅針盤を持つ手を船の縁から出し、バカ、海へ落としたらどうすんだ!! と思っているところへ、エキゾチックな美女(エヴァ・グリーン)が1人、フワフワ〜と飛んで来た。幽霊かと思ったら魔女だった。魔女はライラが羅針盤を読み解けるか確認し、用事終わり。100人くらい空を飛んでる魔女たちは、“どちら側”につくかまだ分からないと、えーと、誰かが言ってた。空を飛んだら反則だろ。


羅針盤を誰にも見せるなという言いつけなど100%忘れ、途中、船が立ち寄った町の往来で羅針盤を眺めていたライラに、気球乗りのジジイ(サム・エリオット)が声を掛ける。気球乗りのジジイはライラに、「気球乗りと、鎧グマを雇った方がいい」とアドバイス。この辺は素直で、早速、鎧グマに会いに行ったライラは、王位継承の闘いに破れて国を追放され、おまけに人間に鎧を奪われやさぐれてた鎧グマのイオレク(以下、鎧グマ。声:イアン・マッケラン)と対面。ちなみにクマにはダイモンはなし。羅針盤で彼の深い哀しみを知ったライラが鎧の在処を教えると、酔っぱらってた鎧グマがシャキーンと町を疾走し鎧を奪還。誇りを取り戻した鎧グマはライラのために闘うと誓う。強そうな仲間ばかり、サクサクと集まった。


北の国へ着き、羅針盤で死に覆われたオンボロ小屋を観たライラは、皆には内緒で鎧グマの背に跨がり向かう。そこには、衰弱したジプシャンの子どもが1人いて、少年の傍らにはダイモンがいなかった。すんごい事態って事だ。少年を連れて野営地へ戻ったライラたちを、サモエード族が襲撃。


不意をつかれたジプシャンは次々と倒れ、鎧グマも敵を蹴散らすのに精一杯で、男たちがライラを連れ去った。てっきりコールター夫人の差し金と思いきや、サモエード族は鎧グマ族の国へ連れていき、誰が予想できたか、なんとライラは鎧グマ王への貢ぎ物だった。スゴイ展開だ。人間をもらって嬉しいの? 白クマ!!


元国王(鎧グマの父)を毒殺し、取りあえずは実力で鎧グマを倒した「現鎧グマ国王」と対面したライラは、彼がダイモンを欲しがっている、という話をコールター夫人から聞いた事を思い出し、「私が現鎧グマ国王のダイモンとなるには、鎧グマを倒さなくてはならない」と、トンチンカンな話を持ちかけた。が、しかし、この現鎧グマ国王がバカだったため、ライラを取り戻しにきた鎧グマと勝負となる。現鎧グマ国王だけあって鎧もゴージャス、金ピカピカ!!


人間にアルコール依存にされ実践から遠ざかっていた鎧グマはブチのめされるのだが、白クマとは思えないスペシャローリングサンダーばりの右拳でパンチ、パンチ、パンチ、パンチ、パンーチ!! と現鎧グマ国王を張り倒し、新国王として鎧グマ国民に認められる。しかし、鎧グマはライラと共に行ってしまうので、いきなり国王不在。


さらわれた子どもたちのいる施設まであと少しとなったライラと鎧グマは、後は深い谷を繋ぐ氷の橋を越えるだけ。鎧グマがスーパージャンプするかと思ったがそれはなく、ジプシャン一行や気球乗りジジイを待ってはいられないライラは、1人で先に渡り、お約束通りに真ん中辺りでピシピシピシ!! しかし、橋が崩れてボロボロ崩れながらの猛ダッシュはなく、次の瞬間にはライラは向こう岸へ渡り切った後。いつの間に。


鎧グマにはジプシャンの到着を待つよう言い聞かせ、ライラは迷子のふりをして施設の中へ入り、元気なロジャーと再会。施設では、人間からダイモンを引き離す実験をしているのだと知る。職員に見つかったライラは、「ダイモンとの引き離し装置」に入れられスイッチオンでバリバリバリー!! すんでのところで、実験経過を知るため施設に来ていたコールター夫人が救出。


目が覚めたライラに、コールター夫人は自分が母親だと告白。ああもう、いい加減このネタは止めようよ。父親はアスリエル卿だそうだ。それじゃ、これだけ美人の子どもにもなるだろう。ダイモン引き離し装置はまだ不完全で、身分の低い者の子どもで実験中らしい。サモエード族にとっ捕まったアスリエル卿は、彼らを買収して元気だそうだ。ああもう、いっぺんに説明しないで。


ともかく、優しい口調で羅針盤を出すよう言われたライラは、探索蜂を閉じ込めていた缶を手渡し、グリグリとこじ開けたコールター夫人の額に直撃、カッツーン!! どんな勢いで当たったんだか、失神した。


ダイモン引き離し装置のある部屋には誰もおらず、ライラがメチャクチャやって装置をぶっ壊し大爆発、ちゅどどどどどどどどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!! 前もってロジャーに任せていた通り、さらわれた子どもたちが厚着して一斉に施設から脱出。が、オオカミのダイモンをもつタタール族が行く手を塞ぐ。で? どうすんの。


施設に戻るよう言われたライラは、唾をペッと吐き捨て「戻らない」と宣戦布告。で? どうすんの!! これが唾まで吐いといて何の計画もない。そこへ、ジプシャンや気球乗りジジイや鎧グマが到着し、一気に闘いが始まった。気球乗りジジイは気球から銃で百発百中で敵を倒し、鎧グマがブンバカブンバカ大暴れし、空から魔女たちが矢を射りまくり、敵を殲滅。敵も弱すぎだが、味方が強すぎだ。


失神していたコールター夫人を職員が救出し、施設から連れ出し爆発、ちゅどどどどどどどどーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!! 行方不明の子どもたちに再会したジプシャンは町へ帰るとライラと別れ、親友ロジャーはライラや鎧グマとともに気球でアスリエル卿の元へ向かう事に。この闘いは気球乗りにも関わりがあるそうで、分かったような、さっぱり分かんないようなで、エンドロールとともにラァァァァァァイラ〜〜〜♪ と歌が流れて、おしまい。★★★